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弁護士ブログ-「縁の下の力持ち」

殺人事件の実名報道

今日からいよいよ夏の甲子園が始まります。福岡県代表の東筑高校をしっかり応援したいと思います。

殺人事件や傷害致死事件について、テレビや新聞のニュースでは、犯人の情報より、亡くなられた被害者の個人情報がピックアップされて報道されることが多く見受けられます。そのことに、違和感のようなものを感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

犯人が少年の場合、犯人を特定できるような記事又は写真を出版物に掲載してはならないことが法律上規定されています。(少年法61条:家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のときに犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住所、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。)

また、犯罪者であっても名誉権やプライバシー権は一定程度保障され、その権利を侵害する報道を行えば、刑事上・民事上の責任が問われる可能性があります。

そのため、犯人情報の報道は控え、既に亡くなっている被害者の情報がピックアップされやすい状況となってしまっています。

被害者情報の報道により、被害者の遺族の方は二次的な被害を受けることも多々あります。そのような事態にならないよう報道機関には配慮していただき、私個人としても犯罪被害者支援活動に協力していきたいと思います。

弁護士 天野広太郎[2017/08/08]